【行政書士開業2年目】観察していると兼業での開業組は総じて仕事が受注できていないっぽい。そうなる理由とは?
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↑兼業での開業組が軌道にのるまでは遠そうです。(あくまで私見です。)
私は2023.3月に行政書士事務所を開業しました。
この記事作成時点で2024.6.1で、ざっくり開業してから1年3か月が経過しています。
私は自分がやっている1人法人の会社がありますが、事実上は専業みたいな立ち位置で行政書士を開業しています。
人様に誇れるほどの実績はありませんが、開業してから仕事が0ということでもありません。
一方で行政書士は試験内容と実務内容が乖離しているために、試験に合格して開業したとしても、実務経験・知識が大きな壁となり、仕事が受注できない人が多い傾向です。
そのリスクもあるために、サラリーマンとして正社員で給与をもらいつつ、週末や空いた時間だけで行政書士をやろうという兼業(副業)で開業する人も一定数います。
しっかり観察できているわけではありませんが、私が観察している限り、兼業(副業)で開業する人の多くは上手く行っていません。
つまりはほとんど仕事を受注できていない様子が確認できます。
どうしてあまり仕事が受注できない状況になっているのか?で私が考えていることをご紹介します。
これから兼業で開業しようと考えている方は、以下で書くようなことに該当していないか?チェックしてみると、少し先の未来が見ることになりえるかもしれません。
※だれかを特定して書いているわけではありません。あくまでそういう傾向を感じるという私の私見です。
仕事が受注できない理由①週末や空いた時間だけで「なんとかなる」という甘え
根本的なこととしては、行政書士で開業するとは、資格試験に合格するというハードルを越えたにしても、事業を興すことです。
いわゆる「0→1」で事業を立ち上げなければなりません。
さらに冒頭で書いたように、行政書士業務と試験内容は乖離しており、行政書士試験に合格しただけでは一部の経験がある人を除いて多くの人は素人同然です。
素人同然の人が週末や空いた時間だけで事業を興そうとしても、うまくいかないと考えるのが妥当です。
一応難関資格と言われている関門を突破したので、開業しさえすれば、なんとかなるんじゃねえ?という淡い期待をいだきがちですが、現実はそんなに甘くありません。
一部、うまく行く場合の人がいますが、そういう人は週末や空いた時間で全身全霊で力を注いでいる場合がほとんどでしょう。
もしくは開業前にすでに相応の見込み客がいる場合でしょう。
言葉の通りに「土日でかつ空いた時間の時だけやろう」というスタンスでは厳しい結果となると思ったほうが無難に思えます。
サラリーマンでありながら合格した人の場合は、資格試験のときと同じノリで、本業の合間や土日にやればいけるんるんじゃねえ?という発想でいるのが見え隠れします。
行政書士試験の場合は、合格するためのノウハウがこれでもか!とネット上にあふれています。
情報収集能力が一定レベルである人なら、時間がなくてもサラリーマンでありながら、合格することは難しくはないでしょう。
が、開業後に関しては、ネット上にノウハウは基本ありません。
またあっても、行政書士業務は多岐にわたり、汎用性のあるものは見つからないと思った方が良いでしょう。
情報収集能力が一定レベルである人でも、欲しい情報にはたどり着けない確率が高いと思えます。
にもかかわらず、行政書士試験の同じように考えてしまっている人が相当数いるように思えます。
ないものを探すわけなので、いくら時間をかけても前に進めないのはある意味で当然ですが、この事実に気が付けていない人も多い印象を受けます。
仕事が受注できない理由②リスクをとる覚悟ができていない
兼業組を観察していると、たまに、行政書士会に払う月6000円(年7万2000円)の負担が重たいという発言を目にする場合があります。
確かに人によっては重たいのかもしれませんが、自宅兼事務所で開業すれば、逆に年に7万2000円しか費用が掛からないとも言えます。
初期投資で1000万くらいかかる事業はゴロゴロあります。
それと比較すると年7万2000円で開業できるのであれば、高くもないでしょう。(約30万の登録料もありますが)
むしろかなりの低コストで社会的にある程度信用される士業で開業でき相対的に優位とも言えます。
にもかかわらず、年会費が重たい!という発想は、ある意味でリスクをとる覚悟ができていないとも言えるでしょう。
わずかな支出すら負担に感じてしまう考えをもってしまっています。
これはまさにサラリーマン思考ともいえます。こういう発想だと正直経営は難しいように思えます。
当然に目先の支出を嫌がり、先行投資もしないでしょう。
仕事が受注できないだろうことも「妥当」に思います。
仕事が受注できない理由③危機感がない
あとは単純に本業があるからと、なんとしてでも行政書士で稼がないといけないという危機感がないことです。
0→1で事業を立ち上げるのはまあまあシンドイです。
そんなときに、本業があるから、別に稼げなくてもいいやみたいな発想があると、いつまで経っても仕事が受注できなくでも不思議ではありません。
そういう意味では、専業になって退路を断って開業に踏み切った人の方が危機感があり成果は出ているように思えます。
私の観察している限りでは兼業組でうまく行っていそうな人は0とは言いませんが、ほとんど見かけません。
というわけで、本業からの定期収入があるなかで開業する兼業組は、本業からの収入はあるからいいや的な考えは捨てて取り組む方が良いように思います。
逆にいうと、甘い考えのままでいた場合、行政書士業務をしっかりと受注できるようになるには、相当の年月が必要になる(場合によってはいつまでも軌道にならない)と思ったほうが無難に思います。
野球でイメージすれば毎日必死に努力しても1軍に行けない人が大勢いる中で、土日や空いた時間だけ練習して、1軍に行こうとしている人がいれば、その人のことをどう思うでしょうか?
「そんなスタンスで1軍に行けると思うなよ!1軍をなめるなよ!」と思う人が多いのではないでしょうか?
どうせやるなら、土日、空いた時間だけといえども、取れる範囲で積極的にリスクをとって先行投資もガツガツして、全身全霊をかけて甘えを捨てて取り組む必要があると思えます。
そのことに気が付かないと、おそらく3年くらい経っても何も変わっていないことになる確率が高いように思えます。
※あくまで個人的な感想です。