初心者でもできる決算書の作り方
私は2017.10に会社を設立し2018.9で初決算を迎え2018.11に初めての申告を終えました。
全くの初心者ですが、税理士なしで私1人でやりました。
その後も2021年1月時点で法人4期目を迎えていますが、税理士なしで申告をしています。
・2017年に脱サラして法人設立(経理経験なし)
・2018年9月期:第1期目税理士なしで自分で申告
・2019年9月期:第2期目税理士なしで自分で申告
・2020年9月期:第3期目税理士なしで自分で申告
・2021年9月期:第4期目税理士なしで自分で申告
※2022.6月現在、法人第5期目
その実体験より初心者でもできる決算書の作り方をご説明させていただきます。
主に貸借対照表・損益計算書等を比較的簡単に作成する方法を中心にご紹介しています。
※簡単に決算書は作成できますが、税務的に正しい決算書が作成できているか?は別問題です。
税務調査に関して以下の発想等で日々仕訳をしてしまう方は、自分で決算書が作成できたとしても、税務的に間違っている可能性があります。
・小規模のところにはこないから適当でいいや
・細かいところまでチェックしないだろうから適当でいいや
そういう可能性がある方は、決算書は作成できたとしても素直に税理士にお願いすることをおススメします。その点を誤解ないようにお願いします。
目次
勘定科目の理解があれば決算書の作成が可能。
決算書を作るとなるとド素人だと作れない印象を受けますが、ちょっとした前提知識(簿記3級程度)を身につければ作成は可能です。
ひと昔前であれば、日々の取引を帳簿に書いて、そこから総勘定元帳に転記し、さらに~というめんどくさいことが行われていました。
イメージだと電卓やエクセルの関数を使って、秒で数字を出すことをせずに、紙に計算式を書いて手に計算するようなことです。
そのために、簿記の2級程度の知識がないとまず自力では無理でしたが、今はクラウド会計を使うことで自動的に日々の仕訳ができるようになっています。
私の体感では簿記3級ですらいらないと感じています。
※勘定科目の概念について理解する必要があるので、その意味では簿記3級は必要かもしれませんが、簿記3級がなくても十分対応可能です。
が実際は簿記3級はそこまで難しいものではないで、サクッと勉強して取得してしまえば良いと思います。
何らかの本を買って、勘定科目について、ざっくり理解できるようになれば、それでおkです。
私の経験上、それ以外が必要と思ったことはありません。
お伝えしたいことは、難しい前提知識がなくても、決算書は簡単に作れるということです。
勘定科目とは?
勘定科目とは仕訳の名前です。具体例は以下です。
電気料・ガス・水道料金であれば電気料金やガス料金とせずに光熱費として仕訳する必要があります。
電気・ガス・水道代金→「勘定科目」光熱費で仕訳
郵送する際の送料も送料としてではなく荷造運賃と仕訳する必要があります。
送料・切手代など→「勘定科目」荷造運賃で仕訳
何かしら費用・収益が発生したときに、どの勘定科目を利用するのか?の理解が必要です。
要はある程度経験がある人がみれば、どんなことで収益が発生し、どんなことに費用を使っているのか?が一目でわかりやすくするために勘定科目が利用されているわけです。
厳密には勘定科目を間違ったとして、税金額に違いがなけば、「勘定科目が違うやないけ~!罰金!」ということには原則なりませんので、そこまで神経質になるものでもありません。
※上記の例だと比較的わかりやすいですが曖昧になっているものもあるので注意が必要です。
例えばテレビ等を購入した場合で10万以下であった場合、固定資産とすることもできれば消耗品費にすることもできます。
その法人の使用用途によって複数の選択肢を選べます。
色々ありますが、勘定科目で迷った場合はグーグルで検索すると答えがでてくるのがほとんどなので、過度に心配する必要はありません。
初心者でもできる決算書の作り方
初心者が決算書を作成するにはクラウド会計ソフトを利用します。
会計ソフトのインストール型とクラウド型の違い
会計ソフトには「インストール型」と「クラウド型」がありますがクラウド型が2022年6月現在では主流になっています。
インストール型とは、いわゆるヤマダ電機などで会計ソフトを買って、それを自分のパソコンにインストールして利用タイプです。
数年前までは、インストール型が主流でした。
がこのデメリットは、インストールしたパソコンでしか利用できないことです。
要は使い勝手が悪いわけです。
遠方に出張したときや、ちょっとした出先にいるときには、自分のパソコンがないで利用できないことになります。
一方でクラウド型の会計ソフトだと、どのパソコンからでも利用可能になっており便利というわけです。
そのため、2022.6現在ではクラウド型を利用するのが主流になってきています。
3つのクラウド会計ソフト
クラウド会計ソフトは主に3種類あります。
・弥生オンライン
・マネーフォワードクラウド会計
・freee
機能的に、どれも50歩100歩で、特にどれがいいというのはありませんので、自分の感覚で好きなものを選べばよいと思います。
これらを使って決算を作成していきます。
※現金取引など極力せずにデータ記録される取引をすることが必要
上記のクラウド会計で決算書をサクっと作成するようにするには、極力現金取引を控えるのが望ましいです。
現金取引をすると自動仕訳されないため、仕訳を自分で1個づつ手入力する手間が増えるからです。
現金取引をせず、すべてカードや振込等記録が残る取引をすることがサクッと決算書ができるポイントになります。
以下で具体的にやり方をご紹介していきます。
クラウド会計(マネーフォワード)を使って決算書(貸借対照表・損益計算書等)を作成!
私はマネーフォワードのクラウド会計を利用しているので、マネーフォワードのクラウド会計を使ったやり方を具体的に紹介します。
①マネーフォワードのクラウド会計(無料体験30日)に申し込む
まず申し込んでみてください。個人事業主でも法人でも30日無料体験ができます。微妙と思った場合は無料体験期間内に解約もでき
退会方法についても記載しておきます。
ユーザー設定ページを開き、「退会する」ボタンを押します。
出典:https://support.biz.moneyforward.com/guide/user/u01.html
申し込みが終了したら、今度は自動仕訳ができるようにデータ連携をします。
②自動仕訳ができるようにデータ連携する
申し込み後トップページの横のデータ連携>新規登録をします。
↓このように連携したい銀行口座・クレカ等を選びます。
ここでは楽天銀行と連携するとします。
↓で楽天銀行を連携するとクリックします。
その後は楽天銀行にログインする画面にいきますので、そこでログインすればおkです。
これで楽天銀行で振込等があれば自動的に「仕訳候補」にあがってくるようになります。
③取引があると「仕訳候補」にあがってくる
私はクレジットカードでセブンプラチナビジネスカードを使っています。
データを連携させた後に、利用をすると使うと下記のように「未仕訳」という状態で仕訳候補にあがってきます
これをクリックします。
④「仕訳候補」を確認して合っていれば登録する
仕訳候補をクリックすると↓のように仕訳データがでてきます。
株式会社ウィネットで6300円を勘定科目(備品・消耗品費)で自動仕訳候補として挙がってきています。
株式会社ウィネットというのは、私がウェブデザイン検定3級のテキストを買った代金です。
↓です。
備品・消耗品費でも良いですが、一応本ので、新聞図書費に勘定科目を変えます。
また後からみたときに何を買ったか?わかるように適用にウェブデザイン検定テキストなど入れおくと便利です。(これは任意です)
これで問題なければ「登録ボタン」を押して仕訳が完了されます。
↓これが登録後です。
こういう取引を繰り返していけばおkです。
このときに上記で説明した勘定科目の知識が少し必要になります。
最初のころは、間違った(ズレた)勘定科目で「未仕訳」であがってきます。
勘定科目がわからなればグーグルで検索すればおkです。
⑤決算書のボタンを押せばそれだけで決算書作成完了
上記までの①~④まで終わったら再度ホームに戻り決算・申告>決算書をクリックします。
すると、それだけで決算書(貸借対象表・損益計算書等)が完成します。
↓こんな感じで貸借対照表が数秒で作成されます。
損益計算書も同様にできます。
☆まとめ☆
初心者でもできる決算書の作り方をご紹介させていただきました。
決算書はクラウド会計を導入すれば比較的簡単に作成できます。
自分でできるようになると10万~30万かかる税理士費用が一切かからなくなるためチャレンジする価値はあると思います。
私はマネーフォワードのクラウド会計を使っているため主にマネーフォワードで説明させていただきましたが、他の2社での概ねやることは一緒だと思います。
自分に合うものを利用してみてください。