難関資格に合格したら受験指導・コンサルビジネスをするってどうなの?
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※以下で書く記事内容はあくまで私はそう思っていると一意見になります。
一定の難関資格に合格すると合格するための受験指導・コンサルビジネスをやろうと考える人が出てくると思います。
あきらかにニーズはあるために、ビジネスとして成立しそうな気がします。
しかも通常であれば合格者(先生)で受験生(生徒)という上下関係が成立するために、精神的にも他の仕事に比べて楽になるような印象も持つでしょう。
が、経営センスというかビジネスセンスがない人がやると、おそろしく低収益モデルになると私は思っています。
安易に参入するのは、控えた方が良いでしょう。
自分だけでなく、受講した受験生へも悪影響を及ぼし、WINーWINならぬ、LOSEーLOSEになりえると私は思っています。
私が受験合格体験記などの電子コンテンツ販売に留めている理由は、まさにそれを懸念しているからです。
具体的にご説明します。
目次
※自分の合格法が必ずしも受験生にあてはまるとは限らない
まず大前提として理解しなければいけないことは、自分は合格したかもしれませんが、他の人が同じことをやっても合格するかどうか?はわからないという点です。
よくある典型例は、短期1発合格する人の勉強法です。
私が観察している限り、短期1発合格する人の勉強法をやっても、80%くらいの人は不合格になるでしょう。
が、本人はそのことに気が付きにくいです。
具体例として、野球で言えば、以下のように人それぞれ特徴・特性があります。
・力がありホームランを何本も打てる人
・足が速く走塁が上手い人
・肩が強く、速球を投げられる人
・選球眼がよくヒットを量産できる人
※すべて他の能力は並み以下とします。
自分がホームランを何本も打てる力を買われてプロ野球選手になったとしましょう。
プロ野球選手になる方法として、他人に教えようとした場合には、どうやったらホームランが打てるか?を中心に教えるでしょう。
が、肩が良い特徴や足が早い特徴をもつ人にはこのホームランを打てる人に教わりにいったら有害になりえます。
というわけで、色々な受験生に教えるというは、とてもリスクがあることをまずは認識しなればなりません。
つまり、教えるのは、私はホームラン打つ系の野球選手だから、それ以外はムリだよ~と明確に対象をセグメント(区別)する必要があるわけです。
受験生側にそれができているか?というと、できている人が少ないと思えます。
つまりはホームランバッターに足の速い特徴を持つ人が教えを請いにいくなどの「ミスマッチ」が起きた場合は、教えても合格には近づきにくいでしょう。
教える方は、懇切丁寧に教えたとしても、教えを請うほうも高確率で実践できないでしょう。ホームランバッターじゃないからです。
でも教える方はなんで?なんで?となり、かなりの時間を使って一生懸命伝えようと努力するでしょう。
教えを請うほうも、苦手なホームランを打つことに時間を割くようになり、持ち味を消すことになり、帰って悪い方向に進みやすいでしょう。
WINーWINならぬ、LOSEーLOSEになりえるわけです。
難関資格試験においても、これと同様のことが起きると思えます。
合格する勉強法がわかっていても、やらない人は一定数いる
次に理解すべきことは、合格する勉強法がわかっていたとしても、それを受験生がやってくれるか?はわかりません。
一定数の人は、なんらかの理由をつけてやりません。
こうなると基本、教えるほうはどうにもできません。
私は宅建試験で多くの受験生を観察していましたが、実際にそうなっている印象を受けました。
宅建では過去問の焼き回し率が70%を超えるから、とにかく過去問の正解率を95%以上にするべしという指針が示されています。
明確にやるものとどれくらいやるか?が示されていますが、それでもやらない人が結構いたわけです。
そのために、合格する勉強法を教えればいいとか、サポートすればいいというよりも、もっと深く入り込んでコミットしないとダメなケースが発生しえます。
やらない人をやらせるようにするのはコストが超高い
もし、軽い気持ちで引き受けた受験生がやらない系の受験生であるとどうなるでしょうか?
勉強を実際にしてくれるようにスケジュール管理や行動管理をせざると得なくなります。
相当の労力がかかるでしょう。
また受験生も、最初は嬉しがるかもしれませんが、一定期間を経過するとウザイとして関係を遮断してくるリスクもありえます。
そうなるとお互いにとって、精神的にシンドクなることが想定できます。
受験の合格法ではなく、人との付き合い方で大いに悩む恐れがあり、結果としてかなりの時間をその受験生対応に費やす懸念がありえます。
結果として、コストが超高くなるわけです。
経営センスやビジネスセンスが一定レベル以上にないと、おそらくは、このような泥ぬまにハマる可能性のほうが高いと思えます。
※受験指導などは簡単ではない(と思う)
つまりは、一定の難関資格試験に合格すると嬉しくなって、他の人に受験指導をしたくなると思いますが、そんな簡単ではないのでは?と思えるということです。
人によっては、資格試験に並々ならぬ思いを持っている人がいます。
人生を変えようと思っている人すらいます。そんな人に対しても満足し納得できるだけのサービスを提供できるか?というと通常はなかなか難しいと思えます。
満足し納得できるだけのサービスを提供となると、それなりにその受験生にコミットする必要がでてきて、その負担はかなり大きいものになる可能性があります。
単純に、合格者が「これやったらいいよ~」や「何かあったら気軽に相談うけます」レベルで何とかなるものでもない私はは思っています。
そのため、私は自分の合格体験記を書いて、その体験記を販売するまでに留めています。
参入するのであれば、上記で上げたような懸念点に対して解決策を持ち合わせていることが最低限の条件になると思えます。