【行政書士開業1年目】開業後の情報が少ない理由がなんとなくわかってくる。
↑書きたいけど、書けないな~と悩んでいる人。
行政書士の開業後の情報は極めて少ないです。これは多くの人が思うところでしょう。
行政書士試験に関する情報は鬼のようにあふれているのにもかかわらずです。
なんでかな?と思っていましたが、理由がなんとなくわかってきました。
たぶん書きたくても書けない、もしくは書く必要性がないということだと思えます。
そのことについて、私が思っていることをご紹介します。
目次
開業後の情報が少ない理由①:取引相手に迷惑がかかる可能性がある
行政書士試験であれば、自分の勉強している過程や模試の結果等をガンガン情報発信できます。
が、開業後になると事情が違ってきます。
例えば、開業後の仕事を受注できた過程などは、情報や体験談として需要があるでしょう。
が、そのことを詳しくご紹介しようとすると、相手に関しても言及してしまう可能性がでてきます。
自分のことだけで終わらない可能性がでてくるため、受験生の時と同じノリで書くわけにはいかないわけです。
顧客サイドから視点で見ても、業務の様子を赤裸々に発信するような人とは取引したくないでしょう。
そのことを想像すると、安易に情報を発信できないわけです。
開業後の情報が少ない理由②:オブラートに包んだ内容に変換するのが面倒。
取引相手に迷惑がかかるために、安易に発信できないとなると、発信内容をオブラートに包む(ぼかして表現する)必要がでてきます。
リアルな体験談こそが、臨場感もあり、説得力のあり、何よりも多く人が求める情報でしょう。
が、リアルな体験談に価値があることがわかっていても、リアルな体験談を発信できないわけです。
一旦リアルな体験談を書いて、その後、時間をかけて推敲しリアルっぽさを残しつつ、オブラートに包む(ぼかして表現する)編集作業をしていく必要ができてきます。
この作業が入るために、開業に関する情報を発信するのは、通常以上に手間がかかって面倒になる傾向があります。
冷静に我に返って立ち止まるとそんな手間をかけてまで発信する必要ある?となりえます。
その結果、わざわざ書かなくてもいいや!となりやすいと思えます。
開業後の情報が少ない理由③:ライバルを増やす行為になる
行政書士に合格しても行政書士は求人が極端に少ない現状があり、実務経験が積みにくい状態です。
ゆえに、開業後の実務に関する情報は行政書士を開業する人、開業した直後の人にとっては、価値が非常に高いです。
ヒヨコ狩りと言われる新人行政書士に対しての悪徳ビジネスが成立しやすいのも、そういう背景があるからだと思えます。
が、しかし冷静に考えると、開業後に実務経験が積みにくいということは強力な参入障壁にもなっています。
自分がなんとかして、必死で実務経験を積めた場合は、逆にそれが参入障壁になり防御になりえます。
なのにノウハウ的なものを安易に公開してしまうと、自分で参入障壁を崩して、ライバルを増やす行為にも繋がります。
その事実に気が付くと、開業後の情報が少ない理由が納得できます。
そもそもが前提として、現役で本当にガンガン稼いでいるのであれば、ひっそりとして黙々と稼いでいた方が合理的です。
にもかかわらず、ノウハウ的なものを発信しているとすれば、それは、稼げる一歩手前までの情報、もしくは以前は稼げていたが今は微妙な情報になるでしょう。
開業後の情報が少ない理由④:都道府県によってやり方が異なる
また行政書士業務は、原則、業務のやり方が各都道府県に任されており、細かいところでやり方が異なってきます。
ゆえに、自分の開業している都道府県でのやり方を発信しても、他の都道府県の人には役に立ちにくい可能性があります。
そのために、安易に発信するのもリスクが高くなりえます。
多くの情報に、詳しくは各都道府県でそれぞれ確認してくださいという注釈が入っているのは、そのリスクヘッジでしょう。
ということを踏まえると、行政書士開業後の情報が少ない理由がなんとなくわかってくると思います。