【行政書士開業1年目】行政書士合格者の私から見て社労士合格者をどう思うか?
↑うらやましがっている子供。
先日2023.10.4に社労士試験の合格発表がありました。
行政書士合格者の私から見ると社労士合格者は「うらやましいな」と思えます。
その理由は開業を視野にいれたときに以下2点が有利に働くと思うからです。(※あくまで私のイメージです)
①試験勉強=実務勉強に直結している
②業務内容が絞れている
もし、行政書士試験の勉強する開始前に戻れるのであれば、おそらく社労士の方を勉強していたと思います。
目次
社労士の試験勉強が実務に直結しているのはうらましい
行政書士受験生であるときは、ほとんど意識していませんでしたが、試験勉強が実務に直結していないというのは結構なガンです。
社労士はその点が解消されていると思えるので、うらやましいと思えます。
行政書士の業務は、ざっくりと官公庁に提出する書類の作成代行です。
ゆえに、多種多様で1万種類あるといわれています。そのために「これだ!」という勉強をすることができません。
税理士なら法人税・所得税・消費税みたいに、絞られていないわけです。社労士なら、給与計算や労務関連の仕事に絞られているはずです。(おそらく)
そのため、行政書士試験では大まかに全体の法律をざっくり学ぶことに留まり、実務に直結する勉強はほとんどありません。
ゆえに、行政書士試験に合格しても、実務経験がネックとなり開業できない人が大量発生するわけです。
行政書士合格者は実務経験がネックで開業できない人が多い
行政書士では、他士業と比較して、ヒヨコ狩りと言われる行政書士試験合格者に実務を教える悪徳ビジネスが多い理由もそこにあります。
行政書士試験を受験するときは、うすうすそのことはわかっていましたが、行政書士事務所にバイトにいって実務経験すればいいだろう的に思っていました。
が、実際の現実は甘くはありませんでした。そのことは以下で書いています。(一部有料です)
行政書士事務所等に実務経験を積みたい目的でアルバイト募集に申し込んだ場合、どんなやり取りを面談でするか?
簡単に結論をいうと、行政書士事務所は実務経験を積む目的の行政書士合格者を採用したがらないということです。
一部採用してくれるところもありますが、極めて例外と思った方が良いでしょう。
後々に独立することがわかっている競合になりそうな人に、通常はお金を払ってさらに実務を教えるわけがないからです。
社労士は業務内容が絞られているのもうらやましい
また社労士は仕事が内容が給料計算など仕事内容が明確です。上述しましたが、行政書士のように業務内容が1万種類あるわけではありません。
業務が1万種類もあると、何を勉強したら良いのか?わからず路頭に迷う可能性もあります。
さらに同業を観察しても、業務が違うことが多く、参考にできなく、結局、自分で試行錯誤しながらやっていかざるを得なくなります。
仕事を受注できるかどうか?わからないのに勉強しなければならないというのは結構な拷問です。
ゆえに、実務の勉強もしにくいという現状があります。
その点で社労士は絞れているので、ある意味でやりやすいように思えます。(※これは人によって感覚は違うと思います)
※行政書士の実務は上記の理由で勉強しにくいため、仕事を受注してから必死で勉強するというのが、ある種の王道的になっています。
が、わかってもいない業務を受注するというのは、かなりのリスクがあるでしょう。
そのやり方が王道かもしれませんが、一方で致命的な失敗をする方も一定数おり、個人的にリスクが高いと思っています。
そのため、私は時間がかかっても、わからない業務は受注しないという方針でやっています。
※社労士の方が合格後の仕事はしやすいように思える
以上、説明させていたただいたように、社労士のことを深く調べていませんが、表面的な情報だけで比較すると行政書士よりは良さげな気がします。
が、これは「隣の芝は青く見える」現象の可能性も高いと思います。
社労士側から見れば行政書士の方が良いと思う人もいるかもしれません。
あくまで2023.10.5時点で私が思う印象は行政書士よりも社労士の方が以下の理由で良さげに思えます。
①試験勉強=実務勉強に直結している
②業務内容が絞れている
もちろん、その分、試験の難易度が社労士の方が高くなっています。
科目別で足切り点数が決められており、総合点で良くても、何かしらの科目がたまたま運が悪く足切り点に引っ掛かった場合は容赦なく不合格になるようです。
観察していると、総合点は合格点以上であるものの、個別で足切りとなってしまっている方が結構います。
行政書士試験でも一般知識で足切りがありますが、通常は足切りになりません。
そういう意味では社労士は良さげですが、行政書士試験よりも数段、難しい印象を受けます。