【行政書士開業1年目】youtubeで勉強することに慣れていると行政書士実務勉強に苦労しやすい。
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2023.3月に行政書士事務所を開業し、2023.12月で約9か月が経過しました。
行政書士開業で苦労することは主に以下2点になることが多いと思います。
・実務知識習得
・集客
集客は、行政書士事務所に限らず、すべてのビジネスに共通する苦労ですが、実務知識の習得に苦労があることは行政書士特有のことに思えます。
私のこのブログでは何回も言及していますが、行政書士試験が実務とかけ慣れたことが問われるために、せっかく合格しても実務的にはド素人という状態になりえます。
そして、実務経験を積みたくても、アルバイト等に原則行政書士試験合格者は採用されません。(もちろん例外はあります)
ゆえに、自分で必死に調べたり、勉強して実務知識に習得していくことになります。
その際に、youtubeで勉強することに慣れていると苦労することになりやすいと思えます。
※youtubeとしていますが例示でyoutube以外でもわかりやすく勉強できるものと考えていただけると良いと思います。
実体験より、その理由をご紹介したいと思います。
前提:行政書士試験ではyoutubeで勉強する人が多い
行政書士試験は受験者が5万人を超えるソコソコ規模がある資格試験です。
ゆえに、受験指導ビジネスをしようとする場合、ある程度稼げる期待値があります。
その結果、超有料級のわかりやすい無料動画などを見かけることができます。
難しい法律ですが、わかりやすくかみ砕いてくれる講義が有料のものを含めればたくさんあるわけです。
自分に波長のあったわかりやすい講師を選んで勉強するなんてことも可能になってきます。
何が言いたいか?というと行政書士試験は超勉強しやすいということです。
勉強するために素材がかなりそろっているわけです。
一方で行政書士実務を勉強する場合はどうでしょうか?
行政書士実務は勉強素材がほとんどない
行政書士試験は受験生が5万人も毎年います。
が行政書士合格者は毎年5000人程度しかいません。
規模が小さいことに加えて、さらに行政書士業務は1万種類あると言われています。
メジャーな業務はある程度絞られているものの、それでも10~20種類にはなるでしょう。
ゆえに行政書士試験にときにあったような超有料級の動画が無料公開されているなどは基本ありません。
1つの業務についての講義を気合をいれて作成しても、そもそもが対象になる人数が限られて対費用効果が悪いためと推察できます。
いくつかは有料動画を見つけることができますが、極めて高額であることに加えて、中身の信頼性がわかりにくいため、高額なガチャ要素が強くなります。
つまりは、気軽に学習できそうな勉強素材はほとんどないとも言うことができるわけです。
☆メイン学習は官公署の手引書になる
では何で実務の勉強をすることになるか?というとメインは官公署の手引書が王道でしょう。
市販の書籍を利用するのもありですが、あくまで補助的な位置づけです。
官公署の手引書となると、基本、超わかりずらいです。読み手に配慮されるようなことは原則ありません。
が、この無機質でわかりずらい手引書を抵抗なく読むのを当たり前とする覚悟が大事です。
行政書士試験の受験生のときであれば、わかりずらい問題や論点は、誰かしらがわかりやすい講義動画等を作成して解説してくれています。
もしくは丁寧な解説本やブログ等も存在します。
そのために、この受験生だったときの意識が強いと、本能的にわかりやすい解説はないか?と探してしまうわけです。
が、上述したように実務知識においては、原則わかりやすい解説は存在しないため、無機質な手引書を読み込むことをもって理解していくことになります。
私自身も開業して9か月経過して、どうやら無機質な手引書を読み込むしかないと腹落ちすることができました。
そもそもで、行政手続きは各都道府県によって手続きが微妙に異なります。
ゆえに、手引書を見ながら業務をすすめていくというのが最も正確なやり方でもあるわけです。
そういう意味で、行政書士試験受験生時代の勉強環境は恵まれていたと認識する必要があります。
受験生のときのようなわかりやすい講義動画があることを期待していると苦労することになると思えます。