一人法人の社長でもある川島和秀の日々の活動記録です。

行政書士は実務経験0でも、「専門家」と名乗って開業する人がいる不思議な業界。

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行政書士はかなり不思議な業界だと感じます。

それはタイトルにも書いたように、実務経験0でも専門家を名乗って開業する人が一定数いる業界だからです。

 

その一方で、一般の人から見るとそもそも行政書士が何をやっているのか?知らない人の方が多いでしょう。

私も受験する前までは知りませんでした。

でもなんとなく士業だし、すごいんだろうなと思うだけです。

 

このギャップがあるために、実務経験0で知識がなくても専門家として、まかり通るように思えます。

が、実際に相談すると当然ですが馬脚を現すことになり、一定確率でクレーム化しているようです。

 

ちなみに当事務所は一定の業務知識・経験をもつ業務しか受注しておりません。

※それ以外の業務は受注しておりません。

 

実務経験0で知識がなくても専門家と名乗って開業する人が多い背景をご説明します。

 

試験内容が実務にほぼ関係ない

 

行政書士試験は難関試験と言われる試験の一つで、ざっくりで1000時間くらいは勉強が必要になります。

ゆえに、ソコソコ勉強をするわけですが、残念ながら実務とはほぼ関係ない勉強をします。

 

というのも、行政書士は官公庁に提出する書類の作成代行がメイン業務だからです。

その種類は1万種類あると言われています。

 

1万種類を網羅的な勉強するのは不可能ゆえに、ざっくりとした法律全般が試験で問われることになります。

つまりは、ざっくりとした法律全般を知っていても、個別の官公庁に提出する書類作成に対する知識は持ち合わせていないわけです。

 

この試験でする勉強と実務が乖離しすぎているのが、実務知識・経験を0にするメインの理由の一つです。

 

実務経験を積める場所が極めて少ない

 

試験勉強が実務に直結しなかったとしても、合格後に実務を経験を積める場所が提供されていれば、そこで実務経験を積めばいいだけです。

 

が、悲しいことに、行政書士事務所や行政書士法人の求人は、ほとんどありません。

 

さらに運よく求人があったとしても、一部のレアケースを除いて、行政書士試験合格者を雇う行政書士事務所は原則ありません。

ノウハウをパクられて、顧客を引っこ抜かれて独立されるリスクを警戒するためです。

 

一般企業においても、原則行政書士を雇うことはできても、行政書士業務をさせるには別途費用を払わなければいけない法律になっており、雇用ニーズがありません。

ゆえに、行政書士としての求人は原則ありません。

 

ようは、正攻法に攻めると、実務を積むことができずに、実務経験0でも開業せざるを得ないわけです。

私もその洗礼を受けて、実務経験0で開業することになりました。

 

一部で、「まずは受注してから必死に勉強しろ」と推奨されている

 

上記で、実務経験が0で開業せざるをえない状況になりやすいことを説明させていただきました。

 

それに加えて、ネットでは、「座学で勉強しても意味ない!とりあえず受注してから必死で勉強しろ!」というのが推奨されています。

 

開業する側からすれば、そのとおりでしょう。

受注してから勉強した方が必死かつリアリティをもって調べるため、知識が飛躍的に伸びるのは明らかです。

 

がしかし、顧客側からしたらいい迷惑です。

ある意味で実験台にされており、素人にもかかわず、相応のお金を払っているわけだからです。

 

一部の行政書士さんが、受けたもののわからなくて、仕事を放置することになるのは、ある意味で当然です。

わからないのに、とりあえず受注してから調べるということをやっているからです。

 

さらに、やっかいなのは、専門サイトの方が受注しやすいために、ある1人の行政書士さんが「その業務に専門特化してます!」として、多数のサイトを複数立ち上げるケースも確認できます。

 

仕事を取りたいという気持ちも理解できますが、目先のことに必死になりすぎて、大事なものが欠けてしまっているようにも私には思えます。

 

が、それもその人が良いと思っており、依頼する方もそれで良いならおkで、外野から、とやかく言うものでもありません。

※特定の誰かを指しているわけではありません。

 

私はそのような考えには否定的なので、当事務所は、一定レベルの自信をもった業務しか受注しないということをHPにハッキリ明確に掲げています。

 

出典:かわしま行政書士事務所

 

 

自分がお金を払って業者に依頼したときに、その人が素人同然だったら困るからです。

 

自分がされて嫌なことはしないというのを大事にしています。

 

※実務経験がなくても、相応に時間をかけて勉強すれば良い

 

実務経験がなくても、相応に勉強すれば良いと思えます。

 

専門書を何冊も購入し読み込み、行政書士会が開催する研修会に参加し、一定レベルまで知識を深めるなどです。

受注していないのに勉強してもしょうがないではなく、最低限、料金をいただけるに足る知識を有する努力をすべきでしょう。

 

注していないのに、勉強するのはコスパ悪いなどと自己都合な発想は、顧客相手のサービス業では厳禁と私は思っています。

※あくまで私の考えです。

 

相応の勉強時間を費やせば、一般的な人が調べた場合よりも、法律知識がある行政書士の方が知識があることになるケースがほとんどでしょう。

 

さらに、その事案に対して、フルコミットして時間を避くのであれば、料金をいただくに足る状況になると思えます。

 

もっと言えば、行政書士事務所で実務経験が積めなかったとしても、その他に実務を積める方法がいくつかあります。

しっかり考えれば、やり方はいかようにもあり、私のその方法を実践しています。(ここでは紹介しませんが。)

 

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