円ドル:為替の円安はたぶん最終局面?(2022.8.9時点)
2022.8.9時点では為替が円安方向に振れています。個人的は最後の円安局面だと思っています。
2022.7.28にアメリカのFOMCで利上げ幅が1%ではなく0.75%であったこと、加えて、原油価格がピーク時から30%程度下落していることから、目下インフレはピークを迎え、時間が経ては利下げに転じるということが織り込まれる動きがでました。
その当時の円ドルの動きは以下でした。
このインフレピークを迎え、時が経過すれば利下げがおきるとの動きが堅調な雇用統計で流れが一気に反転しました。
雇用統計が、ものすごく強い数字がでたからです。少し予想上回るどころではなく、2倍以上の驚愕の強い数字がでたわけです。
出典:https://www.gaikaex.com/gaikaex/mark/calendar/20220802
為替の動きはこの雇用統計を受けて、それ以降円安に動いています。
市場での反応した理由は概ね以下の記事に集約されていると思えます。
出典:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-08/RGB7CET0G1KW01
要は、利上げがそのうちに終わって、その後に利下げが始まると織り込み始めたのに、実際は、「まだまだ利上げやんけ!」と反応したと思えます。
じゃあ、そのまま、円安が続くか?というそうはでなく、今が円安の最終局面ではないか?と私は予想しています。
目次
円安が最終局面と思う理由①:もうアメリカの金利は2.25~2.5%に達している
アメリカの政策金利は7月の段階で2.25%~2.5%に達しています。
それで今回の強い雇用統計を受けて、9月には0.75%の利上げが予想されています。その通りに金利が上がると3%~3.25%まで上がります。
FOMCは9月以降は11月と12月の2回です。
上の記事であるように年内に3.75%までの利上げが予想されています。11月と12月で0.25%つつの利上げ予想です。
まだ利上げをしている局面とはいえ、0.75%の利上げでもなく、0.5%の利上げでもなく、0.25%の利上げが2回予定されているだけです。
明らかに9月の利上げ以降は大幅な利上げは想定されてない状態になります。
むしろ、来年の利下げが視野に入る状況になる可能性の方が高いと思えます。
利下げが視野に入り、織り込み始められると、為替が一気に円高に振れます。7月FOMC後は139円から数日で一気に130円までいきました。
円安が最終局面と思う理由②:アメリカはこれから悪い指標がガツガツでてくる可能性が高い
アメリカは相変わらず逆イールド発生中です。
出典:https://nikkei225jp.com/nasdaq/
加えて、利上げを過去に例がないくらい連続でやった景気をブレーキする効果がこれからジワジワでてくると思えます。
コロナ給付金で潤っていたアメリカ人の貯金も一気になくなっているデータもでてきています。個人消費も減速すると思えます。
出典;ブルームバーグ
※明日(8月10日)発表の消費者物価指数が悪化すれば、円安の時間が少し伸びるが・・
明日である8月10日にインフレの重要指標である7月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。
出典:https://www.gaikaex.com/gaikaex/mark/calendar/20220802
これが、強い(インフレ率が低下していない)数字がでれば、「まだ利上げ必要や!」となり、円安方向に進みやすい時間が伸びると思います。
が、だからといって、9月の0.75%の利上げが終わると、あとは0.25%の利上げしかしない状態です。
多少、強含んだとしても0.5%の利上げが織り込まれるまででしょう。
そうなると利上げよりも、その後にくる利下げの方がクローズアップされ、円高の流れがくる可能性の方が高くなると私は思っています。
7月のFOMCですでに先んじてそういう動きでています。
今は雇用統計を受けて利上げを強く意識されていますが、以後、利上げを強く意識されるようなイベントはないように感じます。むしろ利下げ期待の方が強くなる時期と私は予想しています。
まだ数か月誤差がでるかもしれませんが、2022.3月から続いた一方的な円安局面は、2022.8月ころで最終局面に入っていると思います。時間の経過とともに利下げを織り込んだ円高局面が到来すると思えます。
※自分の考えのまとめとして書いています。投資情報を発信しているつもりはありませんので、あくまで個人のメモ書きとご理解ください。