【建設業経理士2級】過去問第2問対策~前払利息の解き方・解説~
建設業経理士2級の過去問をやっていると第2問に定期的に前払利息・未払利息・未収利息を求める計算問題がでます。
正直、この問題は解説を読んでも???となる人が多いのではないでしょうか?
解説があっさりしすぎていて、解説を読んでもわかりません。建設業経理士2級の多くが解説が言葉たらずです。ゆえにとても苦労します。
そのため、比較的にわかりやすいように過去問やテキスト・問題集でされていない回答に至るプロセスを解説したいと思います。
ポイントは損益勘定を用いた仕訳をすることです。
これをすることでかなりスッキリし、サクサク回答できるようになります。
前払利息・未払利息・未収利息に関する問題は第2問の過去問で直近12回の中で、第20回③、第22回③、第25回④、第27回①、第29回④の5回出題されいます。
勘定科目は違いますが、同じ解き方で解答することができます。解き方が概ね同じなので、覚えてしまいましょう。
下図のようなボックスを書いて回答するやり方もありますが、このボックスで考えると逆に私の場合は混乱して間違えました。
解説欄にこの図だけあって、答えが書かれても…。って思っていました。確かにそうなんだろうけど、そうなる理由を解説してよ・・・と思っていました。
出典:過去問題集 建設業経理士2級 TAC
私はこれから説明する仕訳をして勘定科目で締めるやり方の方がスッと頭に入りました。
ポイントは損益勘定を用いた仕訳をすることです。
今回は前払利息の場合の解き方をご紹介します。
目次
前払利息の解き方(第20回③)
第20回③を例に説明します。
前払利息の期首残高が¥45,000で、当期における利息の支払いが¥□□□であるとき、当期の損益計算書に記載された支払利息が¥256,000であれば、当期末の貸借対照表に記載される前払利息は¥73,800となる。
出典:建設業経理士2級過去問第20回③
この問題を4つの部分に分解して、それぞれ仕訳します。
STEP①:前払利息の期首残高¥45,000
STEP②:当期における利息の支払い¥□□□
STEP③:当期の損益計算書に記載された支払利息¥256,000
STEP④:当期末の貸借対照表に記載される前払利息¥73800
それぞれの仕訳を支払利息の勘定で締めれば回答を導けます。(STEP5)
STEP1:前払利息の期首残高¥45,000の仕訳(前期分を反対仕訳で元に戻す)
まず前払利息が期首にあることで、前期に以下の仕訳がされていたことになります。
ゆえにSTEP1での仕訳は以下です。
STEP②:当期における利息の支払い¥□□□の仕訳
当期に支払利息が□□□あり、なにかしら(現金、当座預金など)で支払ったということです。
支払利息の相手勘定は不明ですが、不明でも問題なく回答できるため、なんでもよいですがここでは現金で払ったことにします。
その場合は仕訳は以下でこれがSTEP②の仕訳になります。
STEP③:当期の損益計算書に記載された支払利息¥256,000の仕訳
ここでの仕訳が本試験第2問の前払利息・未払利息・未収利息問題を回答するポイントです。
損益計算書に支払利息¥256,000が記載されているということは、支払利息勘定を損益勘定に振り替えているということです。
ゆえに以下の仕訳がされます。
この仕訳がされていることを過去問は解説はもとより多くの他の解説で説明されません。
がこの仕訳があることを理解できると問題を難なく回答することが可能になります。
STEP③ではこの損益勘定で仕訳がされることをご理解ください。
STEP④:当期末の貸借対照表に記載される前払利息¥73800
最後は支払利息の中に、前払利息が¥73,800あるとのことなので、この仕訳をします。
STEP⑤支払利息勘定で締める
STEP①~STEP④までの仕訳を支払利息勘定でまとめます。
STEP①~STEP④の仕訳は以下です。
これを支払利息勘定でまとめます。
45,000+□□□=329,800になるために、後は計算すればおkです。
□□□=329,800−45,000=284,800
答えは284,800になります。
たぶん以上の説明したことを図で表すと↓なんでしょうけど、この図を見せられて、「回答は284,800です」とされても???です。
出典:過去問題集 建設業経理士2級 TAC
私が説明したような仕訳で考えた方がスッキリします。
慣れてくれば上記の図で瞬殺できるのかもしれませんが、慣れていない人にはイミフ(意味不明)でしょう。
ポイントは損益勘定で仕訳をすることです。