一人法人の社長でもある川島和秀の日々の活動記録です。

行政書士試験の記述で点数をとるためにしてはいけない勉強法

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行政書士試験で記述で点数をとるために、どんな勉強をしていたら良いでしょうか?

 

私自身は合格したR3の記述で26点、不合格になってR2年では14点しかとれていません。(60点満点)

 

そのため偉そうなことは言えませんが、記述の点数予想は、的中したといっても良いと思えるくらい近い点数を予想できました。

 

R3年で28点予想をして、実際の点数は26点でした。 実際に下記で予想するプロセスを記載しています。

 

例年、行政書士試験の記述は合格者調整のために採点基準が変化するため、記述の点数は予想はできない(難しい)と言われています。

 

大手予備校の採点予想は、メチャクチャ外します。

 

※大手予備校は、受験生の回答したデータを集めたいだけであるため、受験生が喜ぶ甘めの良い点数を出す傾向にあります。平気で実際の点数と20点以上も乖離することが多々あります。

 

そのため、私は予備校の採点サービスには申込みませんでした。

 

が、ある予備校が参考として示した採点基準を基に、自分なりに採点をして、ほぼ点数を的中させたと言っても良いくらいの採点ができました。

 

逆算するとわかりますが、記述の採点は試験である以上、採点基準があって当然です。

 

それが配点の傾斜を調整したり、採点基準を少し厳しくすることにより、多少変化するだけであって、根本の基準に大きな変化は起きないと思えます。

 

そのために、何が基準になっているか?を理解して、それをおさえる勉強をしないといけないと思えます。

 

たぶん記述の点数が自分の採点よりも厳しいと感じる受験生の多くがやっていることは、「ポイントを抑えずになんとなく言わんとしていることを書く」ということだと思えます。

 

だから、自分では書けているつもりであっても、点数にはならず、採点が厳しいとなると思えます。

 

そう意味では勉強するポイントがズレているとも思えます。

 

記述では一字一句覚えようとすると、シンドクなります。

 

全部覚えるのではなく、以下で上げるようなポイントだけを正確に覚えて、残りはざっくり書くというので、十分に合格レベルに達すると思えます。

 

記述の採点の基準とは?(個人的な予想)

 

記述の採点基準は公表・公開されていませんので、断言はできません。

 

が試験で採点をする以上、一定の基準があってしかるべきです。そうしないと点数のつけようがありません。

 

予想できるのは以下4つと思われます。

①キーワード

②条文の言いまし

③判例の言い回し

④要件を抑えているか?

 

これらが正確に書かれていることに配点がされており、合格者が予想より多くなりそうな場合は、正答率が高いポイントの配点を下げ、正答率が低いポイントの配点をあげて調整しているのではないか?と私は予想しています。

 

以下で私が解釈している採点の考え方を詳細に説明していきます。

 

①キーワード

 

キーワードとはその言葉通りに、その文字が入っているか?どうか?です。

 

R3の問44の記述では、行政指導、や文部科学大臣がキーワードに当たります。

 

 

この場合、キーワードさえ合っていれば、4~6点など点数が入ると思えます。

 

点数の調整が行われるとすれば、この配点を4点にしたり、6点にしたり、8点にしたりということをすると思われます。

 

記述を書くうえでは、このキーワードとなりえる文字をしっかり書くことが求められます。

 

普段の記述の練習でも、全体を覚えるよりもキーワードをまずは覚える意識をすべきです。

 

 

②条文の言い回し

 

条文の言い回しが正確に書けているか?です。

 

R3の問45の「知り、又は重大な過失により知らなかった場合」がその言い回しに当たります。

 

 

この問題は人によって採点のつけ方が甘い、厳しいが出てくると思います。

 

受験生の中では、重大な過失をただの過失で書いた人が一定数いました。

 

間違えやすいポイントなので、ある意味しょうがありません。がこれは重大な過失」過失」と書いた場合は「0点」になると思われます。

 

惜しいから部分点じゃない?と思うかもしれません。

 

が、実務で考えたらどうでしょうか?この法律を適用させるには重大な過失でないと適用できません。

 

過失では適用できないわけです。

 

実務で考えれば惜しくもなんともないのです。むしろ、間違った解釈で法律を適用させる恐れすら出てきて危険なので、明確に0点にしないといけません

 

条文の言い回しは、正確にかけないと基本0点と思った方が無難と思えます。

 

※平均点が低ければ、多少甘く採点されるくらいかもくらいに見ておくくらいで良いと思います。

 

実際に記述の練習をする際は、正確に書けるよう意識する必要があります。とくに混同して間違えそうな条文を重点的に覚える必要があります。

 

③判例の言い回し

 

判例の言い回しが正確に書けているか?です。

 

R2の問46の背信的悪意者が聞かれた記述が具体例です。

 

 

 

判例で背信的悪意者とは信義則上登記の欠缺を主張する正当な利益を有しない者という言い回しがあるため、それを記載できるか?がポイントです。

 

これもすべてかけていないと意味をなさない言い回しなので、それっぽいことを書いた場合は0点になると思った方が無難です。

 

判例は、条文にはないが、実務上で条文に匹敵するくらい重要な言い回しが問われる傾向があります。

 

④要件を抑えているか?

 

〇〇という条件を満たしたら、法律が適用されるという要件がポイントになる問題です。

 

R3の問46が具体例です。

 

 

これも要件である以上、正確に書く必要があると思えます。

 

この問題も人によって採点がわかれる問題です。

 

占有者Bが責任を負い、〇〇の場合に所有者Aが責任を負うという〇〇の場合以外の大枠の部分だけなら、ほぼ全受験生が書けていると思えるイージな問題です。

 

ただ、「〇〇の場合に」というところを正確に書ける受験生がほぼいないと思える問題でした。

 

市販の記述問題であったら、

 

原則Bが責任を負い、それ以外Aが追うが書ければ10点

〇〇の場合にが書ければ10点

 

となっていたと思われますが、本試験では「〇〇の場合に」が書けていた場合が20点で、それ以外は0点だったと思われます。

 

が、これは「〇〇の場合に」以外は誰でもかけるイージな問題であることを考慮しなればなりません。

 

例年170点台で不合格(180点以上で合格)になる人がゴロゴロいます

 

もしこのほぼ全員が書けているであろうイージな箇所に配点がされたら、合格率が跳ね上がることを想像しなければなりません。

 

その点を想像することができれば、原則Bで〇〇以外Aがかけていても0点になってもしょうがないと予想できます。

 

実際には私はこの問46は「原則Bで〇〇以外Aがかけていても」0点で自己採点しました。

 

※記述は抑えるべきポイントを正確に書く必要があり、それ以外は0点と思った方が良い

 

記述は上記に上げたように、ある程度、基準があり、それにそって採点をしていると思われます。

 

そのポイントを抑えることをやっていれば、採点結果に大きな違いは出てにくいと思います。

 

記述が水物と言う方は、採点基準を意識した勉強ができていない方に多い印象を受けます。

 

水物であることは確かですが、想定の範囲内での点数を予想することは可能だと思えます。

 

具体的には、普通なら〇〇点前後、厳しい場合なら〇〇点前後と予想することは可能で、理解不能な採点にはなりくいと思えます。

 

ポイントを外しているが、なんとなくわかっている論点で、それっぽいことを書いたから部分点もらえるかもという淡い期待は排除すべきと思います。

 

以上を踏まえて、日々の記述対策をしていれば、概ね予想の範囲内になると思えます。

 

記述は採点がブラックボックスで、採点する人のさじ加減でどうにでもなってしまうと考えると記述の勉強をしにくくなります。

 

行政書士試験では択一だけで180点以上を目指すのは上位3%に入らねばならないよう高難度に自分からすることになります。

 

択一170点で記述20点の合計190点前後で合格できるくらいがもっとも合格確率が高くなるラインだと思えます。

 

記述をないがしろにせずに、ポイントを抑えた上でガッツリと勉強した方が、行政書士試験の合格率が高くなると私は思います。

 

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