【行政書士試験】短期1発合格者の勉強法をマネるときの注意点。
行政書士試験では短期1発合格した方が勉強法を公開してくださることが多いです。
私の受験生時代に何人かの勉強法を参考にしていました。
が、その勉強をある程度信じて不合格になると「あること」に気がつきます。
私は1回目の受験で152点で不合格になりました。
短期1発合格した方には「ある視点」が抜けているために、法律初学者がマネをすると高確率で不合格になりやすいんじゃねえ?と。
※短期1発合格した方の勉強法を否定しているわけではありません。
何が抜けているか?というと自分(短期1発合格者)が自分(短期1発合格者)を客観視する視点です。
行政書士試験はそもそも合格率が10%の難易度で一般的にはまあまあ難しい試験です。
それを1か月~6か月での勉強で合格した場合は、かなり特殊(≒例外)というのが客観的な事実でしょう。
つまりは、ある意味で特殊(例外)的な勉強法であり、一般的にマネをして多く人が合格するような勉強法ではないと私は考えています。
以下で実際に説明しています。
※文章を読みやすくするために、あえて断定表現を使っています。が原則、断定ではなく「そういう可能性が高い」と読み替えて読んでいただけると助かります。
短期1発合格者はどういう人?
短期1発合格した方はどういう方だと思いますでしょうか?
たぶん、裏技的な勉強法を知っており、そのために普通より短い時間で合格できたのでは?と想像しませんでしょうか?
が、私の認識は違います。(あくまで私の想像ですが、たぶん本質をついていると思います。)
わかりやすいようにマラソンをイメージします。
スタートからゴールまでは42.195キロのフルマラソンとし、ゴール=合格とみなして考えます。
そうした場合に、短期1発合格者とはスタートから走り始める人ではありません。
25キロ地点からスタートしている人のイメージです。
カラクリは、スタート地点がかなり前から走り始めているだけというわけです。
勉強に直すと、行政書士試験の勉強を開始前に既に一定レベルの法律知識を有している方であるということです。
具体的には、大学が法学部であったり、他の法律系の資格である宅建・司法書士・司法試験等を通じて、法律に一定の知識がある状態である可能性が高いというわけです。
どうして、そうだと思うか?をご説明します。
1発合格者=すでに一定レべルの法律知識を有しいている人であると言える根拠
多くの短期1発合格者が紹介する勉強を見て、「え!そんな程度の勉強しかしていないのに、なんで模試でそんな点数行くの?」と思うことはないでしょうか?
私は良く思っていました。
私が当時、チェックしていた方の一人は、以下のような信じがたい驚異の点数を出していました。
①普通に売っている市販テキストを1回読む
②その後に肢別過去問集を1~2回やる
③模試をやると200点オーバー
※勉強期間:1か月
既に勉強していている方なら、理解いただけると思いますが、テキスト読んで、肢別過去問を1~2回やった程度の勉強期間1か月で普通は模試で200点オーバーなど取れません。
「その方は初学者です!」と言っていました。
たぶん行政書士試験を受けるつもりで行政書士試験の勉強をしたのが初めてであって、司法書士試験や司法試験の勉強をかなりガッツリと勉強していたのではないか?と私は思います。
仮に、本当に初学者だったのかもしませんが、普通の人はそうならなく、自分(短期1発合格者)がかなりの特殊で例外な存在であることが理解できていません。
つまりは自分を客観視する視点が欠けているわけです。
もしその勉強で多くの人が模試で200点オーバー行くのなら、行政書士試験の合格率は50%くらいはあるでしょう。
それをあたかも誰もがその人のやり方をマネると合格できるかのように発信しているように私は感じました。
私は「明らかにこの人は法律知識が勉強開始する前にあっただろ!」と思いました。
程度の差はありますが、だいたい短期1発合格者はそういう状態(すでに法律知識がある状態)だと思われます。
だから「短期」で合格できるのだと思います。
とあるアマゾンでの行政書士試験の短期1発合格者の本のレビューは以下のようなものがありました。
とても参考になりますが、書かれている内容を△△時間でやり切るのは難しいと感じます。500時間かけても私には無理です。
私はその本を読んでいないので想像でしかありませんが、おそろく、法律の重要論点を〇〇すれば覚えられるみたいなことを短期間でやった実体験が書かれていると思われます。
が、それはその本の著者が既に一定レベルの法律知識を有しているから、短期間でできるだけであって、「通常の普通の受験生では無理じゃねえ?」と思える内容だったと推察できます。
肢別過去問集の〇〇周やって合格したというものも同様の理由が適用できると思います。
既に一定の法律知識を有している状態で肢別過去問集を回転させれば合格は可能だと思いますが、初学者ではひたすら回転させても、高確率で不合格になるでしょう。
不合格になると「回転の仕方が悪い」や「理解ではなく暗記しているから」と言われることが多いですが、本質は既に法律知識が一定レベルにある人が回転させて合格していると思った方が妥当と私は考えています。
要は、自分(短期合格者)がかなり特殊(例外)的であるという視点が抜けているというわけです。
※メンタルを崩壊させないように気をつけましょう。
短期1発合格者の推奨する勉強法を実践して不合格になったら、かなり凹むことになるでしょう。
最悪の場合は、「短期合格できる勉強したのに不合格になった_| ̄|○」とメンタルが崩壊して、数か月勉強不能になる場合もでてくると思います。
が、そのときに、↓の図を思いだして、短期1発合格者の勉強法は25キロ地点からゴールする方法なんだと冷静に分析しましょう。
スタートから42.195キロまでを走り切る勉強法でないと、多くの人には意味をなさないものである可能性が高いと私は思っています。
あくまで、私がそう思っているという持論ですが、このことを頭の片隅にいれておくと役に立つと思います。
私は勉強法は人によっておかれている環境や過ごしてきた環境が違うため「千差万別」であると思っています。
〇〇やれば合格!みたいな勉強法はありません。
試行錯誤をしながら自分なりの勉強法を自分で作り上げなければならないと思っています。
そうしないと勉強すれども点数が伸びないという状況になってしまいます。
そうならないように正しい勉強(点数に結びつく勉強)をしているか?を実際に私が確認していた方法をご紹介しています。
有料になりますが、下記で一部無料公開していますので、興味がある方はご参照ください。
・勉強すれども170点前後に止まる方、必見の点数の結びつく勉強をしているかチェックする方法